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タンチョウを撮影するため、神奈川県横浜市から北海道釧路市に移住して一年が過ぎた。タンチョウはアイヌ語でサロルンカムイ(湿原の神)と呼ばれ、その姿は神と呼ばれるのに相応しく、美しく、神々しい。そのタンチョウの一年を通した営みを写し出そうと移住を決め、日々撮影を続けている。

今回、撮影を続ける中で、SP 150-600mm(A011)で撮影する機会をいただいた。600mmといえば巨大な単焦点のレンズを想像するが、このレンズは600mmとは思えないサイズで重量も2kg以内に収まっている。しかも、このサイズで150mmからの4倍ズームレンズに仕上がっているのだから驚きだ。

驚きはそのサイズだけではなく、写りにもあった。とにかく良く写るのである。絞り開放も悪くないが、F8まで絞った時の描写は、これ以上を求めるなら大きく高価な単焦点レンズを使うしかないと思うほどの写りだ。写りに関して不安が少なければ写欲も増し、安心して被写体と向き合うことができる。私は通常400mm F2.8のレンズを使っているので、ひとつ気になるとしたら、それはレンズの明るさだ。しかし、こればかりはレンズのサイズとトレードオフであり、むしろ小型軽量化の恩恵の方が大きいと思う。明るさは最近のカメラの高感度性能と合わせれば、それほど苦にならないだろう。

道東を巡り、広角側で風景の撮影もしたが、広角側も描写性能は高い。マイナス20℃の極寒の中で撮影もしたが、問題なく使用できている。AFの性能も良い。絶対ではないが、動きの激しい被写体にも追従してピントを合わせてくれる。VC(手ブレ補正機構)の効きも充分だ。高価だった600mmレンズが一般的に購入可能な範囲内の価格で発売されたことは本当に素晴しいと思う。ぜひ皆さんにも試していただきたい。私はこれからも、このレンズを使い続けて行くだろう。信頼できる相棒が、またひとつ増えた思いだ。